蒸らし炒め

「野菜の蒸らし炒め」野菜のうま味とあま味をひきだす
蒸らし炒め/蓋のある厚手の鍋に油と野菜をいれて火にかけます。
鍋の素材や厚さによって火加減は調節します。
だいたい中〜強めの火で加熱。野菜と油をざっとまぜたら蓋をします。
2~3分は蓋をとらず焦げないよう鍋を揺すって”蒸らし炒め”。
蓋の内側に汗をかくように蒸気がついていたら上手に”蒸らし炒め”ができています。
料理にもよりますが蒸らし炒めで野菜に6〜7分火を通します。
野菜の甘みうま味を充分引き出すのが目的です。
野菜を”蒸らし炒め”してから汁物(スープ)、煮物、炒め物にすると出しや調味料にたよらなくてもおいしく出来ます。

野菜の蒸らし炒め
玉ねぎ100gほど)、にんじん小1本(100gほど)、新じゃが(150gほど)いんげん
油、昆布と干し椎茸の出し、塩

昆布と干し椎茸は水につけておきます。
玉ねぎは1〜2cm角に切ります。
にんじんは2〜3mm厚さのいちょう切りにします。
新じゃがは2〜3cm角5mm厚さに切り揃えます。
にんじん、新じゃがは野菜用のたわしなどでよく洗い皮ごと使います。
※じゃがいもは通常皮はむきます。
いんげんは塩で軽くこすり10分ほどおいてから水洗いします。
筋をとりながら一口大に手でおります。

鍋に玉ねぎと油大さじ1/2ほどをいれて蒸らし炒めします。
玉ねぎが透明になり甘い香りに変わってきたらにんじんを入れてさらに蒸らし炒め‥
にんじんの表面が少し透明になり少し柔らかくなったらじゃがいもを加え軽く蒸らし炒め‥いんげん、塩一つまみを加えさっとまぜます。
昆布出しをヒタヒタに加え煮立ってきたら火を弱めアクがでてきたらすくって取り除きます。
野菜が柔らかくなったら火を止めます。

+あぶった油揚げ・ネギ(薬味)、味噌味→味噌汁
+油揚げ・きのこ・みょうが、しょうゆ味→うどんの汁
+鶏肉・豆腐・ネギなど加え酒と醤油で味付け→けんちん汁

+トマトジュース・きのこ類・塩胡椒オリーブオイル→ミネストローネ
ベーコンやウインナーを加えても洋風スープになります。

◯蒸らし炒めから作るオムレツ
卵2こ   木綿豆腐100g  オリーブオイル  粉チーズ
卵は溶いておきます。
豆腐はかるく水気をきっておきます。
鍋でカップ1ほどの”蒸らし炒め”をあたため木綿豆腐を手でくずして加えます。
塩コショウ、醤油少々で味を汁気が少なくなるまで煮てゆきます。
卵の12/3ほどを加えてスクランブルの要領で火を通します。
卵には完全に火をとおさずに油をぬったキャセロールに移し上から残りの卵液を流しいれ、粉チーズをふってオーブンで焼きます。
小さめの器ならトースターでも大丈夫でしょう。
ハムやベーコン、キノコ類やトマトをいれてもおいしいです。


いんげんをゆでる
いんげんはさっと洗って多めの粗塩で軽くこすり少しおいてから熱湯でゆでます。
筋はあるものとないものがあるので筋があるときは取り除きます。
茹で上がったらざるなどにあげ団扇であおいで冷まします。

いんげん/ゆでてお浸し、和えもの、煮物、天ぷら、油炒めなどなんにでも・・走り(5〜6月)はやわらかくアクも出にくい。ゆで時間は短めに‥
名残り(8〜9月)堅くなってきたら長めに火をいれる。包丁できる。

昆布の佃煮
出しがらのしいたけと昆布 酒、しょうゆ、酢、みりん
昆布は3cm角の色紙切りにしいたけは薄切りにきります。
鍋に昆布、しいたけ、出し、酒、酢少々をひたひたより少なめにいれ火にかけます。
昆布が柔らかくなったらしょうゆを加え煮詰めてゆきます。
煮汁がなくなるまで煮詰めて、仕上げにみりんを少々加えます。

 

◎うま味の相乗効果
アミノ酸系のうまみと核酸系のうまみを合わせると相乗効果でうまみがより強くなります。
鰹節×昆布  豚肉×トマト  玉ねぎ×きのこ など‥‥

◎食品は熟成するとうまみがまします。
*トマトが熟す   *肉が熟成する 

◎うまみの強い食品(植物性のもの)
玉ねぎ、トマト(トマト加工品)、キャベツほか野菜類、きのこ類、みそ、しょうゆ、酢、チーズなど。味が物足りない時これらをプラスしてうまみを足します。

昆布と干し椎茸のだし
約1~1.5リットルの水が入る容器に昆布10cmを2〜3枚干し椎茸3〜5枚いれます。
水を注いで冷蔵庫で保存します。すぐ使いたい時でも30分以上おいてから使います。
水がなくなったら継ぎ足して5〜7日をめどに使い切ります。
水の継ぎ足しは2回ほど、徐々に薄くなります。その時は煮干しなどで補います。
スープや汁の出し、野菜の煮物、乾物の煮物、浸し地(お浸しの出し)など何にでも使います。
出しがらの昆布と椎茸は刻んで汁物の具、切り干しと煮る、佃煮にするなどします。

 

うま味は日本人が昆布の中から発見したのが最初です。
うま味(umami)は酸味(sour),甘味(sweet),塩味(salty),苦味(bitter)につぐ味覚として今では世界中で認知され、いろいろ研究されるようになりました。
うま味の強い食べ物は‥こぶ、きのこ類、動物性の食品(魚や肉類)、トマト、玉ねぎなどです。
うま味物質はいろいろな食物に含まれます。
うま味はたんぱく質と深いつながりがありうま味を感じることで体内の消化活動が促されなど体内で重要な働きをします。